『 忘れかけてた恋の色 』~ 短編 2部作~
後日、クライアントのご主人から電話が入った。『このプランでお願いします』と…。魚住が電話を切ると、牧田が部長のデスクの前でドキドキしながら魚住の顔を見詰めていた。

部長:「どうだった?」
魚住:「今、クライアントからお電話を頂いて、どちらのプランで行くか決まりました。」
牧田:「…」
魚住:「Bの図面、牧田のプランで決定したそうです」
部長:「そうか、おめでとう牧田(笑)」
牧田:「…ま…マジっすか…(泣)」
部長:「何泣いてんだオマエ(笑)」
魚住:「凄く気に入ってくれてたみたいだったもんね、おめでとう(笑)」
牧田:「…ありがとうございます…。…本当に…ありがとうございます!」

牧田の涙に部長と魚住は笑って応えた。しかし、まだ終わった訳ではない。これからがクライアントと魚住牧田にとっては本当の意味でのスタート。全力でバックアップしなくてはならないのだ。
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