『 忘れかけてた恋の色 』~ 短編 2部作~
11月の冷たい風に押されながら、悴む指先をこすり合わせて歩く。背中を丸め、時々コートのポケットに手を入れて…。何だかんだで 気付けばOLになって4年。社会人一年生の時に彼氏と別れてからと言うもの、自由気ままな『独り』をそれなりに満喫していた。

自宅近くの駅の向かいにある珈琲屋さんで、必ず冬はホットコーヒー・夏はアイスコーヒーを飲むのが決まり事になっていた。
今日も仕事帰りにホットコーヒーを買おうといつもの店に立ち寄った。


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