『 忘れかけてた恋の色 』~ 短編 2部作~
紗織:『…?…』
男性:『いつも、そこの珈琲屋で…(笑)』
紗織:『え?…あ!』

照れくさそうに男性が笑う。彼はいつも立ち寄る珈琲ショップの男性店員だ。

男性:『突然 声を掛けたりしてすみません。驚きましたよね』
紗織:『…あ、いえ…』
男性:『俺「佐久間 涼太」って言います』
紗織:『佐久間さん…。何で私の名前…』
涼太:『だって…ココ(笑)』

男性は自分の胸元を指差した。思わず自分の胸元を見ると、社員証がぶら下がったままだった。

紗織:『あ、ヤダ…ずっと付けっぱなし!』

2人は思わず顔を見合わせて笑った。

涼太:『今日は寄らないんですか?』
紗織:『…はい。…佐久間さんは…今仕事終わりですか?』

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