『 忘れかけてた恋の色 』~ 短編 2部作~
気の合う者同士が それぞれ話しを始める。佐久間と倉橋も二人で話しをしていた。しばらくすると、後輩の女の子たちが佐久間の元に集まってきた。『俳優』という職業に目を光らせているようだ。倉橋は押しのけられ、佐久間は両隣を女の子に囲まれている。倉橋は小さな溜息を吐くと、携帯を片手に店の外へと向かった。外の灰皿の前でタバコに火を付ける。用は無かったが、手持ち無沙汰に携帯をいじる。思えば、最近はたいしたメールも来なくなった。そんな現実に、また小さな溜息をついた。