『 忘れかけてた恋の色 』~ 短編 2部作~
倉橋が笑顔で交わしながら席に戻り、グラスに入っていた僅かなカクテルを飲み干した。三浦は男性社員達と楽しそうに話しをしていて、佐久間も相変わらず女の子達に囲まれている。自分は一体何をしているんだろう…。何で引いて見ているんだろう…。そんな気持ちでいる事が、どうにもいたたまれなくなる ー 。
紗織:『華、ごめん』
華 :『え?』
紗織:『先に…帰るね』
華 :『え、どうした?何かあった?』
紗織:『ちょっと…疲れちゃった(笑)こういう場に慣れてないから(笑)』
三浦に耳打ちをして立ち上がると、皆の視線が倉橋に向いた。