いい人に恋してます。

「白石、最高の二次会にしような。」

「うん。」

「よろしくな。」


そう言って、片手を差し伸べてくる柏木さんに手汗を気合いで押さえ込み、応えた。

いったんは収まったはずの心臓がまたバクバクと音を立て始めた。


柏木さんと二人で飲むことも、二人で帰ることもよくあることなのに緊張しすぎていつもよく覚えていない。


自分でもなんてもったいない事をしてるんだって思う。けど、どうしようもない。


こんなに緊張するのに、柏木さんの隣がなにより居心地が良いと思えるのはどうしてなんだろう。


ずっと一緒に居たいと思えるのはどうしてなんだろう。


もっと近くに行きたいと思ってしまうのはどうしてだろう。



私のこの想いは、実る日がやって来るのだろうか?



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