天使のメガネ



私は非常に居たたまれなくなった。

説明も、わざわざする必要もないので
その場を立ち去ろうと決めた。


「じゃ、そう言うと事で……」


「あ、ちょっとちょっと!」


女性は私に触れようとした。

瞬間、私はアルスの手を握った。


スカッ……。


女性の手は宙を切った。

余りにも突然過ぎる私の消失に、女性は青ざめていた。


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