天使のメガネ
ぽか〜んと、明らかに何を言っているのか解らない状況の二人。
そして、両親は笑だした。
「み、みなみ!もう少しひねった冗談にしてくれよ。
あんまりストレートな冗談で、笑うタイミングが解らなかったよ」
父親は、笑いながら私に言った。
「そうよ、逆に面白かったけど!」
母親は涙を流して笑っていた。
まあ、こうなるよな……。
予想通りに信じてくれるわけないし……。
私は黙って立ち上がり、二階の自分の部屋に行き、
一人歌合戦を見ているアルスを連れてきた。
「な、なに?みなみ!?」
アルスは驚きながら、私に引きずられる様に、リビングへ降りてくる。