天使のメガネ



学校へ向かう途中、
親友の澄香(すみか)が、私を追ってきた。


「みなみ!おはよー!」

「あ、澄香おはよう。」

私達は一緒に歩き出す。

「みなみ、クリスマスイブ何してた?」


きたきた…。


「私?家で過ごしてたよ」


私は昨日見た事を隠した。


「澄香は何してたの?」

「え?私?何にもしてないよ〜寂しいクリスマスイブだったな〜」


よく言えたものだ。
散々私の悩みを聞く振りをして、それを楽しみながら、面白がりながら、表面は親友を装っていた。

それが分かっただけでも良かったのかも知れない。


見下されていたんだ。

< 42 / 118 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop