天使のメガネ



実体化して表れなければ、空想彼氏と一緒じゃないか。


正確な丸で、縁取られた黒縁メガネ。

貴重な金属と、天界の水晶を磨きあげたレンズ。

ただ、私には、ステロイドとプラスチックレンズにしか見えない。


か、

掛けたくない……。


それが本音なのだ。


ダサいのだ。


これを掛けたせいで、
ますますダサい女子に、見えてしまうではないか。


仕方がない。


アルスともう一度、話そう。

< 48 / 118 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop