天使のメガネ
私はメガネを外して、机の上に置いた。
頭で考えていた常識が、もはや通じない以上、受け入れてしまった方が良い。
メガネから見える彼を、
彼氏として受け入れた方が、
余程普通の感覚なのかとさえ思えた。
でも……。
寂しすぎるんじゃないかな……。
誰にも解ってもらえないし、誰も認識してもくれない。
私の止まらない葛藤の源は、それだった。
私の目から見てではなくて、
他の人の目から見た私の世界。
きっと理解されないと思う。