バンテスト魔法書の保持者
自身なさげな顔をするルシータ。


リオウは、害さえ与えなければ何もしないから大丈夫だろう。


はぁ、次の事業、休みたい‥‥‥


「リューラさん、授業、休むなんてことしてはいけませんよぉ?」


「‥‥‥‥」


ニッコリと黒い笑みで言うルシータ。


ルシータは今、その実力が認められている。


そして、Fクラス初の『風紀委員』になった。


風紀委員は学園の安全や規律を守る役員。

1年生2人 2年生3人 3年生4人
4年生5人 教師 2人
担当はラベル先生とレイカ先生


ルシータはそれもあって、授業のサボリが多い私を参加させるために動いてくる。


なかなかサボれない。


「さ、行きましょう」


もうすぐ5時間目の授業の時間。


これから3時間続けて体育の授業。


‥‥‥‥憂鬱。


ルシータに襟を掴まれ、廊下を引きずるように運動場へ連れて行かれる。


「リューラさん、今日の3時間をクリアすればリューラさんにご褒美をあげちゃいます」


「?」


「明日からの2日休暇、私と一緒にギルドの依頼をしませんか?」


ルシータを見ると、右手には一通の封筒があった。


それを渡され、中身を見る。


『ルシータへ

ルシータ、学園生活は馴れたか?こっちはルナイトがお前に会いたがって大変だ。お前のことだし何もないと思うが、体調には気をつけろ。

ところでルシータ、身体は鈍っていないだろうな?学園では暴れられないだろうし、依頼をお前に送っておく。

〈依頼内容 ガルライーブル3体討伐
依頼ランクA+ ギルドランクA以上対象

場所 北アイス村の森  報酬 ランムル石〉

お前1人でも充分こなせると思うが、協力者がいればいいと思うぞ。検討を祈る。

     レッドスカーライト団長 父より』


ランクA+の依頼。


それもガルライーブルが3体。
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