バンテスト魔法書の保持者
それにしても可笑しい‥‥‥


ガルライーブルの討伐は、指定ランク+1ランク上の者が受ける。


なぜなら、ガルライーブルは成長期がそれぞれことなり、いつ成長するかがわからない。


大人が3体は結構‥‥‥厳しい。


ルシータ1人で行かせるのは危険。


「あ、つきましたね」


ルシータの声と共に後ろを振り向く。


しまった!これじゃあサボれない!


わかりやすく落胆した私に、ルシータは笑顔を向けて言った。


「返事はまた後ででいいですよ。さ、はりきって行きましょう~」


もう逃げるのは無理か。


溜め息をして立ち上がった。


授業までまだ少し時間がる。


「リューラ!」


名前を呼ばれてそっちを向くと、ランナが手を振りながらやってきた。


「ランナ」


「ランナさん、こんにちわ」


「今日は早かったのね」


「今日は、珍しくリューラさんが大人しかったんですよ~」


ルシータがこっちを見ていうので、思わず顔を逸らした。


「へぇ~。なんで?」


「‥‥‥‥逃げる気分じゃなかった」


「なるほど」


「ランナさん、いいんですか?お友達置いてきて」


「いいのよ。ルシータ達といるほうが居心地よかったりするもの」


ランナがやれやれと首を振って言う。


友達関係も難しそうだ。


「そういえば、ランナさんは誰とですか?」


「私?学年4位のミネアルナ王女様とよ」
< 165 / 354 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop