バンテスト魔法書の保持者
ライドさんはミネアのところに来て、笑顔向ける。


その次に、隣にいる私を睨みつけてきた。


‥‥‥‥嫌われてるなぁ。


別にショックは受けない。


ただ、理由も無しに邪険にされるのは嫌だし、
そんな扱いされる筋合いもない。


「ライド君、何?」


ミネアは言葉を遮られたからか、少し不機嫌気味に言った。


いや、表情は笑顔だ。


笑顔‥‥‥‥え、笑顔?


よく見ると、ものすごく黒いような?


「いや、用はねぇけど‥‥‥‥」


ライドさんはモゴモゴと言葉を濁す。


だけど私をチラッと見て、もう一度ミネアに向き直った。


見たというより‥‥‥睨みつけられた。


なんで2回も睨みつけられなきゃならないんだろ?


まぁ別にいいけど。


ライドさん達から目を離した時、ライドさんの隣にいたハンラルトの王子と目が合った。


お互いに自然と目は逸らさい。


先に発言したのは王子の方だった。


「あー‥‥‥リューラと呼んでもいいか?」


「(コクリ)」


「俺もレイトと呼んでくれて構わない」


「‥‥‥‥」


「とりあえず、今日はよろしく頼む」


強い‥‥‥いい目をしている。


何かがあったのだろうか?


それとも、これが本来の姿?


軽く深呼吸して、自分を落ち着かせる。


大丈夫、普通に‥‥‥話す。
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