バンテスト魔法書の保持者
「‥‥‥あなた、あなたのせいよ!!」


その言葉に、俺と周りの者も驚いた。


リルはリューラを鋭く睨みつけいる。


「‥‥‥何が?」


「考えても見なさいよ。平民のあなた如きが、
レイト様と一緒になれること事態が可笑しいのよ!

私達は苦労してこの学園に入ったのに、聞けばあなたは偶然合格したそうじゃないの。この卑怯者!」


偶然合格した。


その言葉に、周りの者は反応した。


今のことは噂になっていたことだ。


学園最下位の生徒は、ラッキーで合格したという。


「‥‥‥‥ハァ~‥‥‥そうだけど?」


リューラは溜め息をつくと、あっさりとそれを肯定した。


さすがの俺も驚いた。


偶然合格した?


このハンラルト学園に?


「な、なんですって?」


「おい、マジかよ」


「どんなペテンを使ったの!?」


「お前、なんでここにいるんだよ!?」


「初めから可笑しいと思ってたんだ!普通の平民が、ここに合格できるはずがない!」


「そうよ!卑怯者は出て行ってよ!」


次々にリューラを攻める声が大きくなっていく。


周りを見渡せば、俺達を囲うように人が集まっていた。


そのほとんどがリューラを攻めている。


オーガ先生も驚いてリューラを見ていた。


「‥‥‥‥!」


生徒の中に、リオウがいた。


助けもせずに、ただリューラと俺を見ている。
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