バンテスト魔法書の保持者
渋るミミーチャにふんわりと微笑んでみせる。


それからミミーチャは少し顔を伏せ、もう1度僕の顔を見直す。


それから一礼して、姿を消した。


さて‥‥‥


「学園長、ご機嫌いかがですか?」


笑顔を貼り付け、学園長に近づく。


なるべく子猫ちゃん達から興味を削がなくちゃな~


銀髪君が学園長を見る目は、冷たい。


「よくない」


「あらら、それはそれは。それで、ご機嫌のよろしくない我がハンラルト学園の学園長はなぜここに?」


「大き過ぎる魔力反応だ。私がかけた結界が壊れるほどの。だから見に来た」

              ・・・
大きな魔力反応ではなく、大き過ぎる魔力反応と学園長は言った。


ま、そりゃそうでしょ。


僕、魔法書なんて出しちゃったし。


子猫ちゃんは子猫ちゃんで、あの魔法に対抗できるほどの魔法を使っちゃうし。


「そうですか。あ、質問です。何故僕の勝ちなんですか?」


「私の一撃をお前は防ぐことができ、あの1年は防げなかった。それで充分だ」


「ああ、そうですか」


思わずげんなりする。


この人、好きじゃないんだよね~


試合、ずっと見てただろうにそれを言わない。


何にせよ、学園長が生徒に一撃を放つって‥‥
‥ダメだろ。


「じゃ、僕は子猫ちゃんと医務室行ってきますね」


「オシレッ‥‥‥」


「子猫ちゃーん、銀髪くーん、行くよー!」


学園長がなんか言いかけてるけど無視無視。


僕は一瞬で子猫ちゃん達との間合いをつめ、銀髪君の肩に触れる。


そして医務室まで瞬間移動した。



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