バンテスト魔法書の保持者
負けた理由に納得はしてないけど。


でも、理事長の攻撃を防げなかったのは事実。


自身の魔力をほとんど使ってもいない。


学園に登録していない使い魔の魔力をもらっていたのも、助けてもらったのも事実。


負けと判断されるのも理解できる。


「おい!聞いてんのか!?」


この人うるさい。


めんどくさいうえに目障り。


王族なんだし、もっと落ち着いた態度をとってもらえないだろうか?


「返事くらいしろ!」


「うるさい」


「なっ!?」


返事しろと言われたから返事をした。


そうすれば顔を赤くして、さらに何か言ってくるライドさん。


もう既に聞いてない。


それに気づいてないのか‥‥‥ハァ~


気分が悪い。


機嫌も悪い。


誰かこの人を黙らしてほしい。


「ライド、何を騒いでいるんだ」


声のした方を見ると、廊下からレイトがエントラスホールに歩いてきていた。


隣にはリオウもいる。


「お前の声が廊下まで‥‥‥」


そこまで言うと、レイトの目が私に向いた。


唖然とした表情になり、声を無くした様子。


「リューラ?」


「(コクリ)」


「その格好は‥‥‥何があったんだ?」
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