バンテスト魔法書の保持者
自然と嫌な感じはしない。


変だな‥‥‥何でだろう?


やっぱり、どこか懐かしい感じがする。


そんなことはないはずなのに。


「あ、子猫ちゃん、学園から許可をもぎ取ってきたから、これから1週間は寮以外は共に行動してもらうよん」


もぎ取って‥‥‥


どんな感じでもぎ取ったんだろう?


というか‥‥‥


「授業」


「4年生の教室で、僕と同じ授業を受けるんだよ♪」


オシレット先輩のクラスって、4-Sか。


‥‥‥イナリシア王女が、いる。


大丈夫かな‥‥‥?


あ、イチカ先輩もいるんだっけ?


授業内容はとても興味あるけど。


やっぱり難しいのかな?


1年の授業は、知ってることばっかりだし。


でも、4年の授業は流石に知らないことはあると思う。


できるだけ我慢しよう。


「じゃ、さっそく4-Sクラスに行こう!」


「(コクリ)」


私が頷いたのを確認すると、オシレット先輩が私の腕を引く。


「リューラ」


リオウに名前を呼ばれ、後ろを振り向く。


リオウの目は、どこまでも穏やかで優しいものだった。


「大丈夫だ」と、リオウの綺麗な瞳が私に言っているよう。


ヒラリと手を1回だけ振り、私はオシレット先輩についていった。





*********************



< 270 / 354 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop