バンテスト魔法書の保持者

クラスの人達は少しだけオロオロとし、胸ぐらを掴まれている本人はニヤニヤと笑っていた。


イチカ先輩が１オクターブ低い声でオシレット先輩に問う。


「質問に答えなさい。何で１年が‥‥‥それもＦクラスのワースト１がここにいるのよ！？だいたい、あの服なんなのよ！？」


顔を真っ赤にし、更には怒鳴り散らすような声を上げたイチカ先輩。


‥‥‥めんどくさい。


第１、イチカ先輩は何をそんなに怒っているんだろう？


疑問に思うのはわかる。


だけど、怒る理由がわからない。


オシレット先輩は胸ぐらを掴んでいるイチカ先輩の手を払った。


パシッと音をし、イチカ先輩は払われた手を驚いたように見つめる。


予想以上に痛かったのか、それとも払われるとは思わなかったのか‥‥‥


どっちでもいいけど、なぜ私を睨んでいるのかが知りたい。


オシレット先輩を睨む以上に、鋭い目線を私がなぜか送られている。


意味不明‥‥‥


「ね〜子猫ちゃん」


「？」


「今の僕と君の関係、このクラスの人達に教えてさしあげなさい☆」


パチンとウィンクをしながら私に目線を送ってくるオシレット先輩。


‥‥‥殴っていいかな？


ものすごくウザイ‥‥‥


が、主人(仮)の命令だから仕方がない。


「不本意ながら、説明、します」


「その言葉いる！？」


「(プイッ)」


なげかけられた目線にそっぽを向き、再度クラスを見回す。


それから口を開いた。


「今日から、１週間、オシレット先輩の奴隷、
になります。名は、リューラ、です」


「と、いうわけだから。皆、よろしくね〜☆」