バンテスト魔法書の保持者

王族

キラキラとした広い食堂。


まるでどこかの高級レストラン。


そこに、私ことリューラはスイーツの誘惑に負けて来てしまった。


まさか、王族と食事をすることになるとは。


まぁ私は、美味しいスイーツを食べれればそれでいいけど。


「あ、レイト!遅いぞ!!」


そういって、ハンラルト国の王子を呼び捨てにしてやってきた男子生徒。


癖っ毛な輝く金髪に、琥珀色の瞳。


無邪気な笑顔がまぶしい。


「‥‥‥‥誰?」


「エレキーラ国の第3王子。Sクラス。
名はライド・エレキーラ」


「エレキーラ‥‥‥ああ、天才剣術家の」


ライド・エレキーラ

幼いながら、剣術大会で3回連続優勝という実績をもつ天才。

その実力は国の宝といわれるほどで、エレキーラ国の騎士団長なみといわれる。


毎年、新聞にデカデカと写真が載ってたっけ。


まさかこんなに馬鹿そうな人だとは思わなかったな。


「リューラ、失礼なことを考えたな?」


「‥‥‥‥別に」


エレキーラ国は軍事力は世界1といわれる。


騎士団に入るための育成校も多い。


「あれ?リオウ、そいつ誰?」


ライドさんの目が私に向いた。


さっきの笑顔とは真逆に、冷たい表情になった。


うん、私が間違ってた。


馬鹿ではない‥‥‥‥と思う。


「お前、名前は?」


見下しているのか、警戒しているのか。


よくわからないけど、この人は苦手。


「‥‥‥‥リューラ」


「ふ~ん」


「一緒に夕食を食べるそうだ」
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