バンテスト魔法書の保持者
しばらくして光が止み、目を開ける。


手の中におさまっていたのは、白と水色の刃をもつ双剣だった。


普通の剣よりも細く、私好みの剣は柄の部分が片方の翼の形になっている。


2つでついになる剣、か。


「リューラの武器、綺麗ね」


そう言って、扇子を片手にランナは言った。


私は双剣を握り、決めた名を呼んだ。


「ツインウィング・フォルティッシモ」


右がツインウィング 左がフォルティッシモ
両方合わせて略して ツインフォルテ


名を呼ぶと頭の中で武器の特殊能力が流れた。


‥‥‥‥‥なかなか分かりやすい。


魔術装備が出来上がると、私はすぐにそれを消した。


いや、収納した。


魔術装備は、自分の出したい時に出せる。


消えろと命じれば、武器は消える。


「‥‥‥‥注目!!」


オーガ先生の声が響いた。


生徒は一斉にオーガ先生の方に目線を向ける。


「全員、終わったな?いいか、それは自分だけの武器だ。次回は、その魔術装備を使って授業をする。それまでに少しは能力を理解しとけ。
以上!残り時間は自由時間だ!」


その言葉を聞くと、皆それぞれ動き出した。


私はこの双剣を使って試合してみたい。


リオウと今は授業中だし、あまり関わらない方がいいだろう。


とするとランナやルシータは‥‥‥‥


「ねぇランナちゃん、ルシータちゃん、リューラちゃん、ちょっといい?」


ルリが少し真剣な顔をしていた。


私達は首を傾げ、ルリを見る。


「?」


「えっと、あの、試合したいなぁって思って」


まさかルリの口から聞けるとは思ってなくて、
驚いてルリを見た。
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