バンテスト魔法書の保持者
だけど、何にも言えない。


だって、ルクスって普通の魔獣じゃないし。


魔獣通り越して聖獣だし。


実は人嫌いだし。


キーナもかなり上位クラスの使い魔だから誤魔化すのは無理か。


どうしたもんか‥‥‥


「おい、どうした?」


「‥‥‥‥一応」


「やっぱり連れているのか。どうして手を上げなかった?」


「人、苦手‥‥‥」


「ああ、そういうことか」


な、納得してくれた。


私が言うと、キーナはミランダ先生のところに戻る。


そして、ミランダ先生は授業を開始した。


「今リューラが言ったように、使い魔の中には人が苦手な奴が多い。

理由は、ほとんどの使い魔は元は野生の奴だからだ。

そして、使い魔の中にはクラスが存在する。

魔力の少ない、一般的な初級クラス

魔力が人よりも優れている中級クラス

魔力が中級以上+人間並みの知性を兼ね備えた上級クラス キーナはこのクラスだ

上級クラスは言葉を話すことのできる奴もいる

このクラスまでが一般的に使い魔召喚でよく見るクラスだ」


「上級クラスも出るんですか?」


「ああ、この学園じゃあ1~3割くらいか。ここは優秀な生徒が多いし、使い魔召喚は魔力量が強いからといって強い使い魔が召喚されるわけじゃない」


上級が3割もいるのか。


一般的に使い魔召喚でよく出るのは中級クラスが多いはず。


初級クラスが使い魔にされてるのが多いけど。


「どうすれば強い使い魔を出せるんですか?」


「心を通わせれば使い魔は進化するから、低い初級クラスの使い魔が上級クラスに進化することもある。

キーナも初めは中級だった。

だから実際は、クラスをつけるのも私はバカバカしいと思っている。

強い弱いは召喚した時点ではあまり関係ないからな」
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