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考えてる間に、隣のイケメンの番になった。
『俺は片岡春樹(カタオカ ハルキ)です。趣味はサッカーをすること。よろしく!』
かたおか・・・はるき。聞いたことがある名前だ。春斗・・・はるき・・・はる・・・はる?!
「もしかして春くん?!」
『正解♪やっと思い出したか。』
にこっと笑う。その笑顔を見ると、やっぱり春くんなんだ、と思った。
「もう!いきなり話しかけられてびっくりしたんだから。」
『悪い悪い。沙羅なら覚えてると思って。』
こういうときに頭をかく癖も、そのままのようだ。背とかは変わってたけど、性格とか癖とかは変わってないみたいだ。
「だって幼稚園のときのことだよ?覚えてるほうがすごいよ。」
『よく遊んでたんだけどなー。ま、思い出してくれて嬉しいよ。』
そう。あたしと春くんは幼稚園のとき仲が良かった。小学校へ上がると同時に春くんは引っ越していったのだ。
理由は、お母さんが亡くなったから。お父さんの実家に引っ越した、と聞いていた。