sugar
あたしは空くんに恋してる。中学2年生のときから。
空くはすごくかっこいい。県内でもっとも強いと言われてる、野球部に所属していて、勉強もできる。背は高くて、たぶん学校で1番モテてると思う。
そんな空くんと幼馴染みって、結構自慢だったりする。
「あれ?和香(ワカ)ちゃんは?」
和香ちゃんとは、空くんの双子のお姉さんで、あたしと同じ音羽(オトワ)高校の3年生。
『なんか入学式の準備があるって。朝早く出てったよ。』
「あ、そっか。和香ちゃん、生徒会入ってるもんね。」
ちなみに和香ちゃんとあたしは背が同じくらいで、髪の毛はダークブラウン。肩くらいある髪にパーマをかけている。
どっちかというと、可愛いよりはキレイな人で、スタイル抜群。今は部活は引退して、バイトをしている。
ひとりっこのあたしと、空くんと和香ちゃんは、兄弟のように育てられてきた。
『沙羅、そろそろ行くよ。』
「あ、ちょっと待ってよ。まだ食べてるのにっ。」
ちょっと強引なところも良かったりする。
「ね、空くん待ってよー!」
バタバタしながら、あたしたちは家をでた。