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教室につくと、ほとんどの人がもう席に座っていた。黒板に座席表が貼ってあったので、あたし達は席につくことにした。

『初めまして。わたし松田詩織(マツダ シオリ)。名前なんていうの?』

いすに座ると、前の席の子が話しかけてきた。おっとりとした口調と、ロングのさらさら黒髪が、すごく印象的だった。

「柚木沙羅です。よろしくね!」

『よろしくね♪沙羅って呼んでもいい?わたしのことも詩織って呼んでね。』

「もちろんいいよー。じゃあ詩織って呼ぶね。」

良かった、こんな可愛い子2人と仲良くなれて。学校生活、楽しくなりそう♪



美穂も来て、あたし達はたわいもない話で盛り上がっていた。

『そういえば、外に、イケメンいなかったー?』

ドキ。

『詩織も見たの?あれは芸能人なみだわ!めっちゃかっこよかったもん。』

今一番話したくない話題がでた。あたしは適当に、そうだねと言った。もしあの人が本当にあたしの知り合いだったら、と思うとぞっとする。だってこういう展開って、周りの女子にいじめられる・・・ってドラマとかでやってたような気がする。




ガラッ。

ドアが開いた。ふと目をやると、ありえない光景が広がっていた。



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