性悪魔王と妄想モンスター(5/19 63P公開)




ワタシの高校生活、本当は美夜さんと同じクラスになって普通に喜んで普通に青春エンジョイをするつもりだった。


だけども、神様は素晴らしいものを与えて下さった。ワタシと同じクラスに存在した、ドストライクの王子様。


もう、顔!身体!ワタシの好みにパーフェクトの殿方!!!ワタシの人生にやっと春がおいでなさったのである。




「美夜さん美夜さん!!」


「なによ」



美夜さんは自分の席に着きながらクールクールな視線をワタシへ寄越してくる。




「ワタシね!むくろ君の彼女さんになったの!!」



笑顔満開でワタシは言った。
瞬間、教室にいるみんなの視線がワタシへ集中した。へへ、ぞくぞくする。



美夜さんは眉間に眉を寄せ、表情を歪ませた。




「ごめん、イチコまた病院に行く?」




え、なんで美夜さんガチのトーンでそんなこと言うの。そして教室のみんなもなんでそんなシーンとしてるの。


ワタシはひとりパチパチと瞬きする。



むくろ君の拳や蹴りも今は飛んで来ない。何かがおかしい。何がおかしいのかワタシが分かるはずない。



「美夜さん、祝のコメントは?」



友人が王子様をげっちゅしたんだぞ?!






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