性悪魔王と妄想モンスター(5/19 63P公開)
はいはいはい!!!
お待たせいたしましたーーっ!!
何かが起こるかもしれない宿泊登山!
ワタシはもちろんむくろ君とのラブラブドキドキハプニングを待ち望んでいるのですよ!!!!
むくろ君のお荷物も持って険しい山登りをらんらんるーで進んで行く。
「あんた…おかしいんじゃない…はぁ」
少し後ろで美夜さんが息切れしながら歩いている。先生の話によると酸素はかなり薄い高さまで登ってきてるらしい。
「まじでこの高校おかしい…バカでしょ、なんで美夜が…」
美夜さんはグチグチと文句を言いながら重そうに足を運んでいる。
「イチコ、美夜の荷物も持って」
「それはムリ」
さすがにワタシの体が押し潰れる。ただでさえ、むくろ君の荷物はワタシの倍はあってワタシはすでに3人分くらいの荷物を抱えて登山している。
これも愛の重さだと考えると元気さえ出てくる。
で、肝心のむくろ君はというと
ここにはいません。
いやー、まじで寂しいです。
連絡によるともう既に合宿所に到着している班はいくつかあって、とっくにむくろ君は着いているんだと思う。ワタシの推測によるとですが!
ワタシもむくろ君についていきたかったのだけど、さすがに男女の体力の差が壁となってむくろ君の姿は見えなくなったのだ。
「美夜ムリ、ペース落とそう」
さすが美人はか弱い。仕方なくワタシは美夜さんに並んだ。
早くむくろ君と再会したいけど、
美夜さんも大切な友達なのである。