期間限定の恋、はじめました。
「ということで、今から玉砕してきます!私、もう一度、先輩に好きだって伝えてくる」


「そっか……」


そう言って、達郎は私を達郎のいる方とは逆向きの方へ向かせ、背中を押した。


「頑張れよ。俺、木南の明るくて元気で、ガッツのあるトコ、結構好きだったよ。振られたら……俺が慰めてやるから」


「…ありがとう。でもそれは大丈夫。一人でちゃんと立ち直るよ。そしたら…またケンカ友達でいてね……?」


「…んなの、あたりめーだろ!ほら、さっさといけよ、バカ木南!」


「ま、またバカって!!」


私は振り向き、軽くあっかんべーをしながらその場から離れた。


達郎……本当にごめんなさい。


そして……ありがとう。


私なんかを好きになってくれて


本当にありがとう。




< 72 / 88 >

この作品をシェア

pagetop