終わりの世界の君と僕
「私…死ぬのが怖い。怖くて怖くてたまらない…
本当は外になんて出たくないし、ずっと…中で、安全な暮らしを送っていたい。
でもさ…この狂った世界で、安全な居場所なんて…ないんだよね」
なにも言わないエイジくんに構わず、おとめちゃんは話し続ける。
「私の母親…病気でね。まともに動くことすらできないような、この世界でいう最底辺の人間だった。
父親はもともといなかったから、最底辺の娘である私も最底辺で。
…地獄だったよ、昔は
ごはんなんてまともに食べた記憶ないし、いっつも身体が臭くて汚くて、変な虫にたかられて…
お母さん、病気だからいっぱい栄養取って休まなきゃいけないのに、それすらできなくて
…でさ、死んじゃった」