終わりの世界の君と僕
ぎゅっと、握りしめた拳を見つめるおとめちゃん。
その瞳には、確かに強い決意が見て取れた。
「…俺は」
聞いてしまったからには答えないわけにはいかないのだろう。
エイジくんも、おずおずといった具合に口を開いた。
「親に無理矢理、予備軍に入らされたんだ」
その声には、微かな憎しみが聞いて取れる。
おとめちゃんが息を呑む音が暗闇の中に響いた。
「お前が…小さい頃、親の影響でひどい生活を送っていたように、
俺の親は…俺に死の危険を味わせて、自分が良い思いをしようとしてるんだ
確かに、俺が活躍すればするほど家族も良い生活ができるんだろう
でも俺は…あんな奴らのために、自分を犠牲にしたくはない
…それなら反抗すればいい、って?
家族がいるだけましだ、って?
…はは、俺はあんな家族いらないよ」