終わりの世界の君と僕






エイジくんがこんなに話すの…初めて見た。



誰かに、その思いを…ぶちまけちかったのかもしれない。





「俺の親…父親は、ひどい虐待男でさ


この世界が壊れる前から、何度も殺されかけてるんだ、俺。


母親は知らんぷり。




だから痛みにも慣れてるし、逆らえない。


逆らったら殺されるって知ってるから。





…逆らえないならせめて、あいつらのために…少しでも早く死にたい。


さっさと死んで、あいつらを呪い殺してやるんだ」




そう笑うエイジくんの笑顔は、どこまでも清々しい。








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