終わりの世界の君と僕
意味深にふふ、と笑みをこぼすと、うららちゃんはなんだか…泣きそうな顔をした。
そして、泣きそうな顔をしたまま…私の首に腕を絡め、肩に顔をうずめた。
小刻みに震えるうららちゃんの肩。
…私、こういうの…慣れてないんですけどね…
どうすることもできなくて、肩に乗せられた頭をぽんぽんと叩いた。
うららちゃんは…お花畑のような香りがする。
本物の花の香りなんて、この十年嗅いだこともないのに。