終わりの世界の君と僕





戦闘訓練ばっかりやってきたから、私にはわからない。


だけど、この…暖かくて、どこか寂しいような、そんな気持ちは____…






イッキくんに腕を引かれる。


どんなに技術で勝っていたって、力ではイッキくんには勝てない。


気づいたら私の身体は、イッキくんの腕の中に収まっていて。




「あい…ちゃん…」




唇に柔らかいものが当たる。


それがイッキくんの唇だと気づくまで、数秒かかった。






時間が、止まったみたいだった。






< 64 / 111 >

この作品をシェア

pagetop