終わりの世界の君と僕
「こら、ユウくん!」
お母さんらしき女の人が、足を引きずりながら男の子の側にやってきた。
…なるほど、この人は足を…
私が予備軍の人間だと気づくと、怯えたように何度も何度も会釈して、子供を抱きしめて去っていった。
私には毎日、食べるものがある
ちゃんとした布団がある
一応、明日が保証されている
でも、この人たちは?
言葉に言い表せないモヤモヤとした気持ちを抱えながら、体育館を後にした。