終わりの世界の君と僕






気づいたら、私たちの周りにあんなにいたゾンビたちはいなくなっていた。



「…ありがとう、エイジく______」



振り向くと、言葉を無くした。





エイジくんの肘から先が_____なくなっていたから。





「はは…噛みちぎられちまった」




私の言葉で緊張の糸が途切れたように、その場に崩れ落ちるエイジくん。



嘘…

嘘でしょう……?!





「ごめん…ごめんなさい…!私のせいで…!!」


「いいんだよ…俺、ずっと死にたかったし…」




涙を流す、エイジくん。


その涙には、血が混じり出していた。








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