終わりの世界の君と僕
「私、イッキくんが…好き……好きだよ…」
首筋、腕、足…
全身が痛みに悲鳴を上げている。
「ありがとう…イッキくん…」
イッキくんは、微笑みながら…私に一束の紙を差し出した。
「これ…は…?」
朦朧とした意識の中で、その紙束を受け取って…握りしめる。
でも…それから、イッキくんが私の言葉に応えることはもう…なかった。
全身、噛まれたところからから血が溢れ出す。
私がゾンビになるのももう、時間の問題だろう。