あいつ等×バカ
お調子者
―――4月。
あたしは高校生になった。
春からは中学からの友達と、普通に近くの高校に入学したばっかりなのに……
―――――急な転校。
あたしの両親が…事故で死んでしまった。
…両親の結婚記念日に「旅行にでも行ってきなよ」とあたしが渡したお年玉で旅行に行った帰りに。
…嬉しそうに朝、あたしに「ありがとう」と手を振って出て行った2人。
…あたしが旅行になんて行かさなかったら…こんなことにはならなかったかもしれないのに…。
…あたしのせいだ。
…葬式の日。
みんなみんな…泣いていた。
…あたしは、罪悪感しか浮かばなくて、1人外に出た。
周りからのヒソヒソ話。
「どーするのかしらね」
「お前のとこで面倒見てやれよ」
「無理よーそんなの」
…おばさん達の声に、身を縮こませた。
涙を必死で堪えた。
…そんな時。
「みーちゃん」
振り返ると、おばあちゃんが優しい笑顔で立っていた。
おばあちゃんは、あたしに一緒に暮らそうと言ってくれた。
そして、あたしはおばあちゃんの家に住むことになり、高校の入学先も変わった。