あいつ等×バカ



「立ってこいや(笑)」



翔と反対側の、あたしの隣の席の龍って人が呟く。



「なんやと、おいコラはげっ」


「俺がハゲやったらお前はなんやねん(笑)」


「だーかーら!!俺は坊主じゃあっ!!!」




・・・もう一度、ガタッッと立ち上がった翔。


―――先生の授業の声が止まった。




「…五十嵐、も~お前、廊下。」


「げっ…まーじっすか!!?」


「まじっす。」


「嫌や!!勘弁してくださいっ!!」


「お前に拒否権はない。」


「最悪やー!!!」




クラス内からは、茶化す言葉や哀れむ(バカにしてる)言葉がかけられ、「てめーら覚えとけよっ!!」と、顔を赤くして翔が廊下に出て行った。



「…あほやな、あいつ(笑)」



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