あいつ等×バカ
「嫌ですってなんやねんっ!(笑)」
翔が立ち上がって、あたしを指さす。
「うっさい、ハゲ」
「ハゲちゃうわっ!!坊主じゃっ!!チビっ」
「うっさい、ハゲ」
「ぼーおーずー!!」
クラスメイトを挟んでの教室の前と後ろでのやり取りに、クラスの笑い声はヒートアップ。
先生まで笑っていた。
「まぁ〜柊谷、我慢しろ(笑)」
「まっ…マジですかっ」
「また席替えもあるから。なっ?」
ポンッと先生に肩を叩かれ、促されて渋々あたしはハゲの間に座った。
笑い続ける龍をキッと睨み、翔を蹴った。
「んな怒んなって!!」
「なんであんたらがココにいるんよ!」
「知るかよっ(笑)運がよかったんちゃうけ?」
翔の言葉に、ため息で返す。
…でも、昔みたいなこんなバカなやり取りができて、正直嬉しかった。
知ってる奴がいるってだけで、ちょっと安心もできるし。
「おし、SHR終わりぃ」
先生の一言で休み時間に入った。
その瞬間、あたしの周りに人だかりができた。
案外すぐに皆と仲良くなれて本当に嬉しかった。
…これでうまくやっていけそ〜かも♪