星々が織り成す世界の光

リヒトは敵を見据え剣を構える


彼が出来る唯一無二の魔法である


「虚宮 光彩陸離」


途端剣は眩い光で辺りを包み、そしてその一撃は敵を薙ぎ払う光の斬撃となる


敵は木々の間間に飛ばされリヒトにはもう見えなかった



リヒトはその場に座り込み剣を戻す


この剣はリヒトのペンダントが自在に武器になる特殊なものである


ペンダントは再び緑の光を放つ


「いるんだろ。そこに」


リヒトは牡丹の花を見つめた


そして突如にして、リヒトの目の前は先程の花びらがいっぱいに広がった


手でそれを防ぎ、花びらが止まったところで顔を上げるとそこにはリヒトと同じくらいの少女がたっていた


常磐色のツリ目の瞳にそれと同じの肩までかかる髪


彼女の頭には美しい牡丹の花が咲き誇り、それはまるで彼女の美貌と同じである


「なによ?ジロジロ見ないでくれる」


「ごめん」


「ふん!」


そっぽを振り向いた彼女を見、どう接すればいいのかと悩むリヒト



だがやっと見つけた12の星座の1つ。ここで食い下がるわけにはいかない


「俺その…12の星座探してて……それで」


言葉では言い表せないリヒト


「そんなことは知ってるわ。それに私も世界の破壊は望まないわ。だから力を与えてあげる」


上から目線で言われたがそんなことはリヒトにとってはどーでもいい


12の星座を探す理由は«誰か»に言われたからではない


リヒトの目的のため必要なものである


「私は処女宮の星の守護者。今光と契約し、力を与えることを約束するわ」


そして彼女は座ったままのリヒトに顔を近づけそのまま唇をかさねた


すぐに離れたが訳のわからないリヒトは放心状態である


リヒトのペンダントに緑の光が吸い込まれたことなど頭に入らないくらいに…



「今のは…?」


「契約の一環に決まってるでしょ!ばかぁ!」



そういった彼女の理不尽なビンタがくる


名前も知らない、しかも女の子と…


流石にまずいと思ったリヒトがそれを伝えると


「私はマクリよ。これでいいでしょ!」


まだポカーンとしてるリヒトに対して


「別にあんなのキスになんて含まれないんだからね?勘違いしないでよね」



マクリのツンツンぶりに圧倒され言葉が出ないリヒトだった
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