もしも。

ノックをして保健室の扉を開く。


「横田先生がね、お話ししたいんだって」


担任の先生の名前を告げられ、少し困惑する。


「俺が来いって直接言ったら、

クラスのやつが怪しむかと思って」


そう言って、緊急の二者面談が始まった。


場所を進路指導室に変え、他の先生も生徒も利用しない、部屋に入る。


静かな部屋に、私の声と先生の相づちだけが響く。


< 20 / 32 >

この作品をシェア

pagetop