青春ストーリー
目を合わせてくれないことに気付いた亜弥さんは、そこで初めて、自分が嫌われていたことを知った。
だが、亜弥さんはあまり気にしなかった。なぜなら大好きな親友が二人もいるのだから。三人がいれば、何でも乗り越えられるような、そんな気がした。でも、ずっと一緒にいる分、どんどん周りと壁ができてしまい、いつの間にか友達の作り方を忘れてしまった。

「だから、たぶん高校でも私、嫌われているんだと思う。朝柊や遥稀と一緒にいる限り、女子からは妬みとか嫉妬とか、ずっと続くんだよ。」

亜弥さんの話を全て聞いたあと、私は疑問をもち、首をかしげながら聞く。

「亜弥さんは自分の悪口を聞いたの?」

亜弥さんは苦笑いをしながら寂しそうに答える。

「私女子の友達まったくいないし、いつも早く帰ってるから、悪口聞いたり、悪口言ってたって伝えるような人もいないんだ。でも、中学の時もそうだったし。」

私は俯いている亜弥さんに、遠慮も考慮もなく、一言、言い放った。

「亜弥さん、それはたぶん、それこそ自意識過剰だと思う。」
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