青春ストーリー
第二節
亜弥ちゃんと友達になってから、私は今宮君や全く話していなかった早坂君とも話すようになり、いつの間にか、私達は4人で行動することが多くなった。
毎朝図書室で話すようになってから、早1ヶ月。5月下旬、ついにその時がやって来た。
「中間テスト、そういえば今日だったね。」
今日も図書室で他愛ない話をしていたが、教科書を開いている私を見て、今宮君は言った。緊張や焦りを感じないその言い方に、私は余裕そうだなと思いながら聞いた。
「やっぱり、みんな中学校のテストは上位だったの?」
「そりゃあ、県で二番目に偏差値高い高校に入ってんだから。私は順位一桁は死守したよ。一位とったことはなかったけど。」
私の問いに、亜弥ちゃんは誇らしげに答えた。今宮君も苦笑いをしながら付け足した。
「確かに僕も亜弥も最高は二位までだよね。」
自慢しているのかしていないのか分からなく曖昧だが、悪気はないのだろう。
私はさっきから何も言っていない早坂君にも、同じことを聞いてみた。すると、いつもはうるさい早坂君の反応は、思ったよりも冷めていて、軽く一言返すだけだった。
「俺も二人と同じ位だよー。」
私はその反応に少し違和感を感じたが、どうすることもできないので、「へー」と言うしかなかった。
「まぁ、でも高校では、同じレベルの人が集まってるんだから、中学の順位は関係ないよ。今日は頑張らなきゃね。」
さわやかな笑顔で今宮君は締めの一言を言い、私は静かに勉強を始めた。
毎朝図書室で話すようになってから、早1ヶ月。5月下旬、ついにその時がやって来た。
「中間テスト、そういえば今日だったね。」
今日も図書室で他愛ない話をしていたが、教科書を開いている私を見て、今宮君は言った。緊張や焦りを感じないその言い方に、私は余裕そうだなと思いながら聞いた。
「やっぱり、みんな中学校のテストは上位だったの?」
「そりゃあ、県で二番目に偏差値高い高校に入ってんだから。私は順位一桁は死守したよ。一位とったことはなかったけど。」
私の問いに、亜弥ちゃんは誇らしげに答えた。今宮君も苦笑いをしながら付け足した。
「確かに僕も亜弥も最高は二位までだよね。」
自慢しているのかしていないのか分からなく曖昧だが、悪気はないのだろう。
私はさっきから何も言っていない早坂君にも、同じことを聞いてみた。すると、いつもはうるさい早坂君の反応は、思ったよりも冷めていて、軽く一言返すだけだった。
「俺も二人と同じ位だよー。」
私はその反応に少し違和感を感じたが、どうすることもできないので、「へー」と言うしかなかった。
「まぁ、でも高校では、同じレベルの人が集まってるんだから、中学の順位は関係ないよ。今日は頑張らなきゃね。」
さわやかな笑顔で今宮君は締めの一言を言い、私は静かに勉強を始めた。