青春ストーリー
「まぁ、内申点だけが原因って訳じゃないんだけど。点数も良かった訳じゃないし、あとこの髪。」

そう言って遥稀君は自分の茶髪を指した。

「あー、髪染めてるから?でもさすがに試験当日は染め直して黒にしたでしょ。」
「いや、これ地毛。俺実はクォーターなんだよね。」

とてつもなく衝撃的な告白に、私は自然と足が止まり、遥稀君に聞き返していた。

「それマジ?」
「マジ」
「…全然日本人にしか見えないけど。」
「4分の一しかはいってないからほぼ日本人。違うのは髪が茶髪っていうことぐらい。」

しれっと言う遥稀君はそのまま話を戻し、話についていけない私は、口が開きっぱなしのまま、話を聞いた。

「それで、髪がこんなだから見た目が派手ってことで、面接もダメだったっぽい。県で真面目なやつばっか集まってんだから、一年生の頃怠けてたりしてたやつは受かんないもんだな。まぁ、当たり前の結果っしょ。」

遥稀君は全く引きずっていないようで、軽く笑いながら言った。
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