お隣さんlover
「だってさ~好きだったんだもん。ほんとに。『現場で働いて、輝いてるうららが好きなんだ。』って言ってたのに!メールで『ごめん。』で終わらせるってなに?!しかも、乗り換え先も決まってて、『お医者様と結婚して専業主婦になるために看護師になりました♡』なんて小娘が相手ってなに!?」
「うらら、長い。うざい。まとめろ。」
「.....。働く女って、やっぱダメなのかな。」
「私、あんたが医師になるって言ったとき、女医は結婚できないよってちゃんと忠告したからね。」
「.....。現実がこんなにシビアだとは思わなかったんだもん。」
「アホだね。ほら、もう帰るよ。立てる?どーせ、部屋散らかってて私入れてくれないんでしょ。歩けるうちに飲むのやめないと。」
遥に促され、ようやくお酒の入ったグラスを置く。『幹元が来る予定だったから片付いてる』なんて粘って飲んでも遥がきれるだけだ。
きれた遥は怖い。働けなくなる。
「はいはい。大人しく帰りますよーだ。」