お隣さんlover



うららとのランチから帰ると家の電気がついてる。大和きてるのかな。


「大和ー?いるのー?」

「おっ遥!ピザ頼もうぜ!」


あいつ、……矢野大和(ヤノヤマト)とはコンパで出会った。えっと、何繋がりの集まりだったっけ。……もう忘れたけど。

苗字が一緒っていう陳腐な理由でなんとなく席が隣になり、まぁそこそこかっこよかったし、そこそこの企業で働いてるみたいだし、そこそこ話は合うし、で連絡先を交換。今に至る。みたいな。


「いいよ〜あーでもあんまお腹すいてないわ。」

「えー、そーなの?じゃあ俺が好きなの頼もっと。」

「あいあい。さっきまでうららとランチしてたのよ。話聞いてたら食べすぎちゃった。」

「うらら……あーうらら先生?」

大和は製薬会社で営業をしてるから、うちの病院にも時々顔を出す。だからうららは『うらら先生』ってわけ。

あ、思いだした。美希ちゃんから誘われた異職種交流会…だったかな。あのコンパの正式名称。

< 64 / 68 >

この作品をシェア

pagetop