空に話し掛けて
Epilogue
無事に式も終わった翌日。
彼の仕事の関係上、帰らなくてはいけなかった。

しかし、私の身体に違和感があった。

「もしかして…」

その予感が当たったのだった。
そう、妊娠していたのだった。

それが分かった時には思わず、母が浮かんだ。
許してくれたのか、私の元に帰ってきてくれたようにさえ思えた。

それから、一年。
今も元気な男の子が1歳になった。

私は空に話し掛ける。

「お母さん!この子は必ず守って生きていくから。私も生きていくからね」

母がくれたこの命が果てるまで、生きていく決意を空に話し掛けて…。
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