空に話し掛けて
私の戦い〜始まりの時〜
娘の出産から三ヶ月過ぎた頃、私は仕事に復帰する事にした。
かと言って、OLの経験もなく、あるのはホステスの経験だけだった私には、当然、就職のアテなどなかった。
やはり、ホステスとしての復帰だった。
まだ出来たばかりのお店のオープンレディとして働き始めた。
そこのお店では、経験者がほとんどいなかった事が功を奏して、私はNo.1を常にキープ出来ていた。
それでも、私の性格上、誰でも仲良くなるタイプなのが仇となる事もあった。
No.1になったからと言って、ツンケンする訳でも、天狗になる訳でもなく平等に後輩と接していた。
ある時、可愛がっていた後輩の女の子からメールが来た。
『萌衣さん、サイトに色々書かれてますよ!』
某キャバクラサイトの事を言ってきたのだった。
そこには、名指しで悪口が書かれていた。
確認したところ悪口もあるけれど、褒めてある書き込みもあった。
しかし、連日の同じぐらいの時間帯に書き込みがあった事に疑問が湧いた。
それは、必ず私が出勤した日の翌日。
それだけなら、特に疑問は持たないのだが、必ず私の悪口の後にとある女の子と比べている内容だったからだ。
そこに輪を掛けて、女の子からメールが来る。
私の勘だけだったが、報告してくれた女の子に疑問を抱いた私は、気の強い部分の性格も持ち合わせていたお陰か、直接女の子に問い掛けた。
最初はシラを切っていた女の子は、私の思った通りだった。27歳だった私よりも若い18歳だった女の子は、「悔しかった。萌衣さんが羨ましかったんだ」と全てを告白してくれた。
そんな一件から落ち着いてたお店の経営も危うくなってきて、臨時休業も増えていった。
そんな中、知り合いがお店を変わらないかと誘ってくれた。
事情も全て話してあった人だったから、力になるとまで言ってくれたのだった。
心機一転、私は他店に移ることを決めた。知り合いが主任として働いて居たので、安心していたのだった。
そこから、私の人生での本当の戦いだった。
その当時にしては、賑わっていたお店で、珍しくシャンパンコールもあるお店で異変が起きた。
大音量でシャンパンコールが始まった瞬間、私は今までにない息苦しさと動悸、そして過呼吸が起きた。
言い表せない程の不安でお客様に何も告げずにリストへと行った。
リストでは、主任が居て、ビックリした様子で私に尋ねた。
「何があった?」
私は言葉が上手く出せずに、ただ苦しさと恐怖から倒れてしまった。
気が付いたら、白いカーテンの部屋に薬品の匂い。
そして、私への問い掛け。
我に返った私は重い頭で少しずつ理解し始めた。
そう。主任が私をタクシーに乗せて、病院へと連れてきてくれたのだった。
「過呼吸」過換気症候群だと診断された。
そして、主任が持ってきてくれていた着替えに袖を通し、自宅まで送ってくれた。
念の為、翌日はお休みを取るように促された。
かと言って、OLの経験もなく、あるのはホステスの経験だけだった私には、当然、就職のアテなどなかった。
やはり、ホステスとしての復帰だった。
まだ出来たばかりのお店のオープンレディとして働き始めた。
そこのお店では、経験者がほとんどいなかった事が功を奏して、私はNo.1を常にキープ出来ていた。
それでも、私の性格上、誰でも仲良くなるタイプなのが仇となる事もあった。
No.1になったからと言って、ツンケンする訳でも、天狗になる訳でもなく平等に後輩と接していた。
ある時、可愛がっていた後輩の女の子からメールが来た。
『萌衣さん、サイトに色々書かれてますよ!』
某キャバクラサイトの事を言ってきたのだった。
そこには、名指しで悪口が書かれていた。
確認したところ悪口もあるけれど、褒めてある書き込みもあった。
しかし、連日の同じぐらいの時間帯に書き込みがあった事に疑問が湧いた。
それは、必ず私が出勤した日の翌日。
それだけなら、特に疑問は持たないのだが、必ず私の悪口の後にとある女の子と比べている内容だったからだ。
そこに輪を掛けて、女の子からメールが来る。
私の勘だけだったが、報告してくれた女の子に疑問を抱いた私は、気の強い部分の性格も持ち合わせていたお陰か、直接女の子に問い掛けた。
最初はシラを切っていた女の子は、私の思った通りだった。27歳だった私よりも若い18歳だった女の子は、「悔しかった。萌衣さんが羨ましかったんだ」と全てを告白してくれた。
そんな一件から落ち着いてたお店の経営も危うくなってきて、臨時休業も増えていった。
そんな中、知り合いがお店を変わらないかと誘ってくれた。
事情も全て話してあった人だったから、力になるとまで言ってくれたのだった。
心機一転、私は他店に移ることを決めた。知り合いが主任として働いて居たので、安心していたのだった。
そこから、私の人生での本当の戦いだった。
その当時にしては、賑わっていたお店で、珍しくシャンパンコールもあるお店で異変が起きた。
大音量でシャンパンコールが始まった瞬間、私は今までにない息苦しさと動悸、そして過呼吸が起きた。
言い表せない程の不安でお客様に何も告げずにリストへと行った。
リストでは、主任が居て、ビックリした様子で私に尋ねた。
「何があった?」
私は言葉が上手く出せずに、ただ苦しさと恐怖から倒れてしまった。
気が付いたら、白いカーテンの部屋に薬品の匂い。
そして、私への問い掛け。
我に返った私は重い頭で少しずつ理解し始めた。
そう。主任が私をタクシーに乗せて、病院へと連れてきてくれたのだった。
「過呼吸」過換気症候群だと診断された。
そして、主任が持ってきてくれていた着替えに袖を通し、自宅まで送ってくれた。
念の為、翌日はお休みを取るように促された。