空に話し掛けて
母の辛さ
年が明け少しずつ前の様に戻って来た頃私もようやく落ち着きを取り戻し始めた。
母の強さを目の当たりにして、変わってきたのかもしれない。
そんな中、私は1人の男性と知り合った。
彼には娘がいる事も話をした。
その時はただ会えば話をする程度の関係だった。
偶然にも誕生日が1日違いという事から仲良くなっていっただけだったが、次第に、自分の中での存在が大きくなり始めた頃、連絡先を聞かれたのだった。
母の手術から1年が過ぎた頃、お互いに自然と付き合う様になっていった。
暖かくなり始めた春先に思わぬ知らせが入ってきた。
それは、母の再検査PETという検査。
何の検査か色々と調べた。すると、愕然としてしまった。
癌の再発検査だったのだ。
『5年、再発しなければ一安心です』
医師の言葉を疑った瞬間だった。
検査結果は陽性だった。
主治医と相談の結果、手術に耐えるだけの体力もないとの事で、抗がん剤治療を受けることになった。
それは、女性にとっては尚の事辛いと思ったが、母の意思は強かった。
季節が初夏になる頃に、彼は転勤辞令が下りたのだった。
母の強さを目の当たりにして、変わってきたのかもしれない。
そんな中、私は1人の男性と知り合った。
彼には娘がいる事も話をした。
その時はただ会えば話をする程度の関係だった。
偶然にも誕生日が1日違いという事から仲良くなっていっただけだったが、次第に、自分の中での存在が大きくなり始めた頃、連絡先を聞かれたのだった。
母の手術から1年が過ぎた頃、お互いに自然と付き合う様になっていった。
暖かくなり始めた春先に思わぬ知らせが入ってきた。
それは、母の再検査PETという検査。
何の検査か色々と調べた。すると、愕然としてしまった。
癌の再発検査だったのだ。
『5年、再発しなければ一安心です』
医師の言葉を疑った瞬間だった。
検査結果は陽性だった。
主治医と相談の結果、手術に耐えるだけの体力もないとの事で、抗がん剤治療を受けることになった。
それは、女性にとっては尚の事辛いと思ったが、母の意思は強かった。
季節が初夏になる頃に、彼は転勤辞令が下りたのだった。