溺愛伯爵さまが離してくれません!
ねえ、レガート・・・。
私は本当に幸せだったのよ。
辛い事も今なら笑えてしまうくらい、貴方との生活はとても楽しいものだった。

・・・だけど、本当はもっと貴方と立ち向かうべきだったと思うの。
私は貴方に守られてばかりで、貴方に何もしてあげられなかった。

もう少し、私に強さがあったなら。
もう少し、私に勇気があったなら。

貴方をここまで辛く苦しい思いにさせずに済んだのに。

貴方にもっと愛の言葉を囁きたかった。
貴方ともっと笑い合いたかった。
もっともっと一緒にいたかった。
本当は貴方との愛の結晶を作ってあげたかった。

・・・でももう出来ないのね。


何もかも、全てが遅かった。



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